日本で最初のカラメル生産
カラメルは、砂糖・ぶどう糖などの糖類を熱処理して得られる着色料です。昭和化学工業は日本で最初にカラメルの生産に成功し、現在まで多種多様なカラメルを開発し、カラメル文化の基礎を築いてまいりました。
赤味の強いものから黒味の強いものまで多種多様
カラメルは、砂糖・ぶどう糖などの糖類を熱処理して得られる着色料です。昭和化学工業は日本で最初にカラメルの生産に成功し、現在まで多種多様なカラメルを開発し、カラメル文化の基礎を築いてまいりました。
天然物である糖を原料として安全性も認められた、カラメルの自然な色合いは、食品の美味しさを引き立たせます。カラメル色素とも呼ばれ、たれ、つゆ等調味料から、清涼飲料水、乳飲料、菓子、パン、デザートなど様々な食品に使用されています。お客様のニーズに合わせたカラメル製品をご提案させていただきます。
カラメルⅠ | でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物を熱処理して得られたもの、または酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物を使用していないものです。 |
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カラメルⅡ | でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、亜硫酸化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、アンモニウム化合物を使用していないものです。 |
カラメルⅢ | でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、アンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、亜硫酸化合物を使用していないものです。 |
カラメルⅣ | でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたものです。 |
赤味の強いカラメルから黒味の強いカラメルまで、業務用のカラメルを多様に揃えています。
添加量を調整することで様々な色合いを表現でき、より食品の美味しさを引き立たせることができます。
カラメルⅠ
製品名 | 特徴 | 対象食品 | 色価 | 赤味率 |
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FS | 砂糖を焙焼して作られたもので、もっとも赤みが強く光沢、乾燥性に優れています。 | 醤油、ソース、佃煮、製菓、製パン、たれ、スープ、その他一般食品用 | 1.0 | 300 |
FS-250T | 1.2 | 250 | ||
FS-350S | 0.9 | 350 | ||
FS-400S | 0.7 | 400 | ||
FF | 従来の焙焼法で作られた耐食塩性のカラメルです。 | 1.6 | 140 | |
FFR | 1.4 | 200 |
カラメルⅣ
製品名 | 特徴 | 対象食品 | 色価 | 赤味率 |
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F | 高色力、耐酸性のもので酢馴れが良く、ソース用としても最適です。 | 醤油、ソース、佃煮、製菓、製パン、たれ、スープ、その他一般食品用 | 2.2 | 130 |
FA-2 | 2.8 | 130 | ||
FB | 赤味の優れた鮮明な色調を持ち流動性で易溶性です。 | 1.8 | 220 |
色価:カラメル0.1%水溶液の555nmにおける吸光度を0.130で除した値で、数値が大きい程、色の伸びがあることを示します。
赤味率:赤味率とはカラメルの色調を数値化したもので、数値が高い程、明るい赤味の強いカラメルです。
※カラメルの使用に当たっては、最終製品が必要とする適合性、安全性、耐性が求められます。事前試験により、使用カラメルの適性をご確認ください。
使用量の制限は規定されていませんが、使用基準(使用制限)は以下のように規定されています。
使用基準:本品は下記の食品に使用できません。
こんぶ類、食肉、鮮魚介類(鯨肉を含む)、茶、のり類、豆類、野菜、わかめ類
カラメルを食品に使用した場合は用途名併記となり、一般的には次のように表示されます。
「着色料(カラメル)」または「カラメル色素」
カラメルについては、変異原性試験、反復投与毒性試験、発がん性試験等多くの安全性試験が行なわれ、安全に問題ないことが報告されており、すでに安全性が確認されています。
日本では、1982年(昭和57年)、厚生省がカラメル(カラメルⅢ)のマウス、ラットを用いた2年間の慢性毒性試験を実施し、「がん原性は認められない」と報告しました。
国際的には、JECFAは、1985年(昭和60年)にカラメルⅠ、カラメルⅢ、およびカラメルⅣについて、2000年(平成12年)にはカラメルⅡについて、安全性の評価が行なわれ、その結果、カラメルの安全性が確認されました。
食品添加物の安全性評価に関しては、JECFAの評価が最も信頼されるものであり、毒性学上および規格の観点から評価が行われています。
米国では、カラメルはFDAによってGRAS物質に規定されており、検定免除の着色料にリストアップされています。
厚生省生活衛生局食品化学課監修の「既存天然添加物の安全性評価に関する調査研究-平成8年度厚生科学研究報告書」中においては、カラメルは「JECFAにおいて安全性評価がなされた天然添加物」であり、「米国において流通が認められていることが確認された天然添加物」および「EUにおいて流通が認められていることが確認された天然添加物」であると示されています。